その人の人生にまで、寄り添える。
だから、何倍ものやりがいがある。
対談インタビュー
CROSS INTERVIEW 01
看護師
看護師
2023年に病院から訪問看護へ転職し、
ともに門前仲町ステーションで勤務する看護師のふたり。
中村さんと大場さん、それぞれの視点で、
訪問看護への想いや、感じている魅力について話してもらいました。
大場 夏希
都立病院で消化器内科、外科などを経験後、2023年6月メディセプトに入社。門前仲町ステーションに勤務。
中村 伸
結核病棟、コロナ病棟、呼吸器内科など、16年間の大学病院、国立病院勤務を経て、ケアマネジャーの資格も取得。2023年4月メディセプトへ入社し、門前仲町ステーションに所属。
子どもの頃から憧れていた、
看護師の仕事。
同じ門前仲町で働く看護師同士ですが、改めて、自分たちについて話すのは新鮮ですね。
たしかに、いつもは利用者様のお話ばかりしていますからね!(笑)
大場さんは、なぜ看護師を目指したんですか?
実は、母親が訪問介護の仕事をしていて。そのときから介護や看護に興味を持っていました。さらに高校生のとき、バイクの事故を目撃したんです。思わず駆け寄ったのですが、自分には何もできなくて・・・専門的な知識を持っていたら、何か力になれたかも、と悔いが残ったんです。
なるほど。人を助けたいという想いが原点なんですね。
そうなんです!なので、介護士ではなく看護師になりたいと思ったんです。本当は学校を卒業した後、真っ先に訪問看護の世界に飛び込みたかったんですが、母から「まずは病院でしっかり経験してからだよ」と言われて。最初は都立病院に勤めました。中村さんも、病院出身ですよね?
そうです、16年間病院で働いていました。私がなぜ看護師になったかというと、子どもの頃、父親が難病の治療をしていて。でも、子どもだった私たちには心配をかけたくなかったみたいで、隠していたんですよね。それを知ったとき、父みたいな人を助けたいと思って医療従事者を目指しました。
中でも、看護師を目指したのはなぜですか?
高校のときに受験の科目をみて、看護師は理系の部類にはなるんですけど、ちょっと緩そうだなという軽い気持ちで選びました。ただ、大学に入って「看護師って、こんなに女性が多いんだ!」と驚きました(笑)。
野球部出身で、男ばかりの世界に慣れていたので、最初は続けていけるか不安でした。でも実習がスタートして、利用者様と話したり、知識を身につけたりすると、この道で間違ってなかったなと。
利用者様とのふれあいの中で「そもそもなぜこの仕事を選んだのか?」と、原点に立ち返れることが多いですよね。
「業務」ではなく「看護」
をしたいと思って、
訪問の世界に飛び込んだ。
看護師になって、忙しく充実した毎日を送っていました。でも、病院でしばらく働いていると、本来であればもっと患者さんと接したいのに、それが叶わないことが悔しかったです。検温して「はい、終わり」という感じで。患者さんは話したいことがありそうなんだけど、こっちが忙しそうで声をかけられない、私たちも気づいているけれど止まって話せない・・・という葛藤があって。
病院って、忙しい。スケジュールもやるべきことも決まっていて、患者さんと言葉を交わすのは「こんにちは」くらい。「看護」というより「業務」でした。
患者さんとゆっくりと接したいということがあったのと、やっぱり、働き方も気になり始めていましたね。30歳を超えて、別に体調が悪いわけではないんですけど、夜勤が負担になっていて。
そして、子どもが野球をしているんですが、ホームランを打ったときに観にいけなかったんですよ。子どもの成長は、今しか見れない。そう考えたときに、働き方を変えないといけないな、と思いました。
うわぁ、それは本当に悔しいですよね。実際に訪問で働き始めて、どうですか?
働き方はもちろん変わったし、利用者様と話す量と質が全く違いますね。
私も同じです。ご自宅というのもあり、利用者様もリラックスされてます。ひとりひとりのこれまでの人生を含めて、深く知ることができる。そして、ひとりひとりに向き合って、その方に合ったサービスを届けられている気がします。
利用者様のことを本気で想って、
みんなでいいケアを届ける。
いきいきSUNの雰囲気や環境について、特徴的だと思うことはありますか?
やっぱり、人の良さじゃないですかね。面接のときに、この人たちと一緒に働きたいと強く感じました。話をしっかり聞いて、理解しようとしてくれている。入社した今も、それは変わりません。
わかります。私は正直、看護師同士は上下関係が厳しいイメージをずっと持っていました。でも転職活動中にいきいきSUNに見学に来たら、全然それがなかった。年齢は関係なく、お互いに相談し合いながら働ける。実際に働き始めてからも、所長さんに「助けてください、来てください!」とお願いしたら、すぐに現場に駆けつけてくれたんです。
相談できるって本当に大事ですよね。たとえベテランでもひとりで訪問するので、ひとりでケアをして、利用者様やご家族様の質問や不安に応えないといけない。「これで本当に正しいの?」と迷うことは、いくら経験を積んでもある。そんななか、ステーションに帰ったら聞ける人がいる。本当に心強いです。
看護師はもちろん、リハビリスタッフに相談することも多いです。私は看護師として利用者様を看れるけれど、「目の前の方の人生をもっとよくするためには?」と考えたときにリハビリスタッフの目線も大事だと思っています。「リハビリを取り入れてみたらいいと思うんですけど、どうですか?」とよく相談させてもらっています。
看護師よりリハビリスタッフの方が訪問頻度が高いので、「今日はどんな感じでしたか?」と日々の経過を聞いたり、「もっとできることはありますか?」と情報交換をしたりします。年次や職種を超えて「利用者様のためにできることはあるかな?」と自然に考えられるのが、いきいきSUNのいいところ。
みんなで連携すると、利用者様が本当に望むケアを届けられる。たとえば、在宅で最期を迎えたいと望む方を、無事にご自宅でお看取りできたとき。これこそ、自分が本当にやりたかったことだと実感できました。
ターミナル期や、今増えている小児の利用者様は、ふだんの利用者様より訪問の頻度が高くなったり、いざというときのために色々と考えなければいけないですよね。これからも門前仲町のステーションでは、多様なニーズがある利用者様が増えていくと思います。
利用者様もスタッフも安心できるステーションになっていきたいですね!
本当にそう。もし担当が完全に分かれていて、他の人たちが担当する利用者様について何も知らないと、いざというときに対応できない。利用者様について情報共有しながら、みんなでサポートできるチームを目指しています。
「いい顔してるね」
って言われて、
向いてるんだなぁと思ったんです。
これから、いきいきSUNでやりたいことはありますか?
門前仲町ステーションの広報活動を担当しているのですが、ケアマネジャーさんやクリニックの方々に私たちのことをもっと知ってほしい。今、そんな活動に燃えています。病院の看護師のままだったら、広報活動なんてやるチャンスがなかった。いきいきSUNに入社して、初めて名刺交換もしました。
私もです!病院で働いていて、名刺交換をすることなんてないですもんね。
その先でいうと、ずっと訪問看護で利用者様と関わりながら定年を迎えたいなぁ。
いいですね!
最初は実は、そう思いづらかったんですけどね。訪問看護で働き始めた頃、「男性看護師NG」のケースも多くて、自分が本当にやっていけるのか、悩んだ時期もありました。
でもステーションの方から「中村さんがいるから、身体が大きい利用者様の依頼にもちゃんと応えられる!」と言われて。なるほど、弱みが強みになることもあるんだ、と思いました。そう気づいたときに、訪問看護で頑張りつづけたいと思ったんです。
ステーションで働くみんな、全く違う強みを持っている。中村さんは、いつも冷静にドーンと構えて、慌てない。私があたふたしてしまうところも(笑)。そういうところも強みだと思います!
ありがとう!(笑)これからはステーションみんなで、強みを活かしあって、弱みは補い合えたらいいなと。今は自分宛の依頼も増えて、最初の頃からは考えられないくらい楽しいです。大場さんは、やりたいことありますか?
今も力を入れている、ターミナル期の方のケアを引きつづき頑張りたいです。母と訪問介護の現場を見にいった子どもの頃から、おじいちゃんやおばあちゃんが大好きで。ひとりひとりが望む最期に寄り添っていきたいです。
子どもの頃から、想いが変わっていないんですね。
将来的には、地元の多摩地区でステーションをつくるのが夢なんです。母がケアマネジャーとして独立したいと言っているから、一緒にステーションをつくれたら嬉しいな!と思って。
そういう夢があるって、本当にいいこと!
病院で働いていたとき、家に帰りたいと望みながらも、病院で亡くなるしかなかった方を多く見てきたからこそ、やりたい。周囲の病院やステーションと連携して、家で最期を迎えたい人を受け入れていきたいです。
そういう話をしているとき、いい表情をしているよね。
先日、病院時代の同期と会ったんです。そのときも「いい顔してるね」って言われました。私、この仕事向いてるんだなぁって、改めて思うことができました!
多分、私の奥さんも、私について同じことを言ってくれると思います(笑)。