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利用者が腹痛を訴えたときのアセスメントポイントと気を付けることは?【訪問看護】

訪問看護の場面では、利用者から「なんかちょっとお腹痛いのよね~」と訴えがあることも少なくありません。

そんなとき、「なんか変なもの食べたんじゃないですか?」で終わらせてしまっては、訪問看護に携わる者として不十分といえるでしょう。

事実として、そこまで緊急度が高くない原因もありますが、中には重大な疾患が隠されているという可能性もゼロではありません。

未然に重大な疾患を見つけるのも訪問看護の役割と考えるため、しっかりとアセスメントできるようにしておく必要があります。

この記事では、利用者が腹痛を訴えたときのアセスメントポイントや気を付けることを中心に解説してまいります。

特に訪問看護初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

腹痛の原因

腹痛は、痛みが生じている場所によってある程度の原因を探ることができます。

腹部を4区分・または9区分に分けて、どこに痛みが出ているかを聴取しましょう。

この中でも、みぞおち辺りに痛みが出やすい心筋梗塞や、臍部辺りに痛みが出やすい急性大動脈解離は緊急度が高い痛みといえます。

利用者から情報収集をする

利用者、または家族から得られる情報はかなり大切です。

なぜなら、訪問看護は病院と違い、常に状態を把握することはできません。

そのため、訪問看護が介入していない時間はどうだったかを聴取する必要があります。

腹痛を訴える利用者には、以下のような内容を聴取すると良いでしょう。

痛い場所を聞くのはもちろん、痛みの種類や程度、持続性や放散痛の有無なども聴取できれば精度はあがります。

その中でも、「突然の発症である」「今までに経験をしたことがないような激痛である」「痛みの部位が移動する」という聴取ができた場合は、緊急度が高い可能性があります。

もちろん、その他のアセスメント次第ではありますが、すぐに医師に連絡、もしくは救急要請を視野に入れるべきでしょう。

バイタルサインを測定する

バイタルサインとは利用者の生命に関する最も基本的な情報であり、心拍数・呼吸数・血圧・体温の4項目を指します。

バイタルサインを測定すれば利用者の状態を客観的、かつ数値で把握することができるため、かなり重要な情報となります。

そのため、弊社では看護師、リハビリスタッフともに訪問をしたらまずはバイタルサインを測定します。

意識レベルを評価する

利用者との会話やバイタルサインを測定しているとき、同時に意識レベルを評価すると良いでしょう。

意識レベルの評価には、「JCS(Japan Coma Scale)」や「GCS(Glasgow Coma Scale)が主に用いられています。

腹部を視診する

腹部を視診することによっても、ある程度の疾患を推察することはできます。

特に痛みが強くて問診することができない場合などには重要な評価項目となるでしょう。

代表的な腹部の状態と疑うべき疾患は画像に示した通りです。

膨隆や色、蠕動といった動きにも注意をする必要があるのが分かります。

腹部の膨隆をみるときは、「全体的」か「局所的」かに注意してみると分かりやすくなります。

あくまでも一例にはなりますが、全体的に腹部膨隆がみられている場合は、腸閉塞・便秘・消化管穿孔などによりガスが溜まっている状態、肝硬変・心不全・悪性腫瘍などにより腹水が溜まっている状態が考えられます。

一方、腹部膨隆が局所的に見られている場合は、見られている場所によって疾患を予測することができます。

頻度が高い疾患は画像に示した通りです。

髄膜刺激症状の有無をチェックする

腹膜刺激症状とは、腹膜に細菌感染や出血、外傷、化学的刺激などによる炎症が波及したときにみられる症状です。

虫垂炎や腹膜炎などの急性腹症で発症するため、腹痛を認めるときは考慮すべき症状といえるでしょう。。

腹膜刺激症状を評価する代表的なものに、「筋性防御」と「ブルンベルグ徴候」があります。

筋性防御は腹壁を軽く刺激しただけで緊張が増す状態を指し、ブルンベルグ徴候は腹壁を手指で徐々に圧迫して急に手を離すと疼痛を訴える状態を指します。

これらは確認できた段階で緊急性を要することが多いといわれています。

虫垂炎の評価をする

腹痛の原因として「虫垂炎」も良く見られます。

虫垂炎では、炎症を起こしている虫垂付近に圧痛を認め、画像のようないくつかの圧痛点が診断に用いられています。

特に、マックバーニー点に痛みを感じることが多いとされているため、この圧痛点は最低覚えておいた方が良いと考えます。

腸の評価をする

臨床上、腹痛の原因が腸に隠されていることは大変多いです。

そのため、腸の評価をしておくことはかなり重要だと考えます。

腸の評価の一つに、「腸蠕動音」の聴診があります。

腸蠕動音とは消化管内をガスや便が移動するときに発生する音で、通常は「グルグル」「ゴロゴロ」という音が5~15秒ごとに聴診できます。

便秘やイレウスなどがある場合は消失をしていたり減少することがあります。

ただし、正確に腸蠕動音を聴診するには、それ相応の経験が必要となります。

弊社では初心者でも理解がしやすくなるよう、弊社スタッフ限定で研修動画サービスを提供しています。

実際の音の違いなどを分かりやすく解説しています。

弊社専用のサーバー内にアップロードしているため、いつでもどこでも視聴できるのが特徴です。

スタッフ専用ページはコチラ

腹痛が起こった場合の対処法は?

では訪問中、利用者が腹痛を起こしていたとしましょう。

もちろん、緊急性が高い場合はその場で医師に報告をしたり、判断に迷う場合は上長に相談をしましょう(弊社ではICTを導入しており、遠隔でも上長から指示が得られる体制を整えております)。

緊急性が低いと判断できる腹痛の場合は、「シムス位」という姿勢を取ると痛みが楽になるかもしれません。

まずは体の側面を下に向けて横になり、少しうつぶせにして下になっている足を楽な方向に伸ばします。

上にある足は下にある足よりも前に出し、付け根から曲げて安定する位置に置きます。

上にある手は肘を曲げ前に出して安定するような位置に置き、下の腕は体の後ろへ自然に伸ばします。

足の位置を調整したり、足の間にクッションを挟んだりアレンジを加えてもOKです。

主治医やケアマネジャーへの報告・連絡・相談

何かいつもと違うことが起こったとき、主治医やケアマネジャーへの報告・連絡・相談は重要です。

なぜなら、私たち訪問看護が単体でできることには限界があり、チームアプローチとして利用者に関わることが求められると考えているからです。

特に弊社では、よりよい関係性を築かせていただきたいという思いも込めて、多職種へとの連携を重要視しています。

緊急性が高いと判断できた場合は、その場で主治医に連絡、もしくは救急搬送の対応をするようにしましょう。

いきいきSUN訪問看護ステーションのサポート体制

このようなポイントをおさえていたとしても、訪問看護は一人で訪問をすることが多いという特徴柄、いざ予期しない出来事に遭遇すると焦ってしまうものです。

特に初心者の方だと不安を抱えてしまう人も多いでしょう。

いきいきSUN訪問看護ステーションでは、以下のようなサポート体制によって、スタッフが安心して訪問をできる環境を整えております。

①ICTの活用にて遠隔でもサポートが受けられる

弊社では業務効率化を目的に、さまざまなICT技術(電子カルテシステム・コミュニケーションツール・情報共有ツール・IP電話ツールなど)を活用しています。

スタッフにはスマートフォンを貸与しており、チャットシステム(Synologychat)を利用すればいつでもスタッフ間でメッセージのやり取りをすることができます。

もちろん、緊急の際や自分一人での判断に困る場合は、電話で管理者が対応いたします。

②動画研修サービスの充実

訪問看護は利用者の自宅に訪問をするという業務のため、事務所にいる時間が限られます。

そのため、勉強会を開くとなると時間外になってしまうことも少なくありません。

その点、弊社ではいつでもどこでも研修を受けられるよう、動画研修サービスを充実させています。

専用のサーバーに動画をアップしているので、貸与したスマートフォンからいつでもどこでも視聴することが可能です。

訪問のスキマ時間に見ているスタッフも多くいます。

VTuberの採用、フルテロップなど分かりやすいと大変好評です♪

「訪問看護に興味がある」「初心者だけど大丈夫かな」

このように思っている方は、ぜひいきいきSUN訪問看護ステーションで働いてみませんか?

ステーションの見学だけでも大歓迎です!!

参考文献・参考サイト